幻想少女の探偵作法

東方ミステリ合同誌

タイトル:幻想少女の探偵作法

頒布:2017年5月7日 東京ビッグサイト

   第14回博麗神社例大祭  i41ab

   「天麩羅ショコラ

版型:A5サイズ648頁 上巻328頁、

   下巻320頁(上下巻セット頒布)

頒布価格:¥2,000(バラ売りはありません)

ジャンル:全年齢、ミステリ、東方、合同誌

委託:メロンブックス様 

   とらのあな様

               店頭価格 ¥2,484

※店舗販売に関しましては各店舗のHPにて各自ご確認下さい。   

概要


総勢16名の作者による、A5版サイズ648頁でお送りするミステリ合同。凄い! と言いたいところではあるけれど、個人誌でも500頁超えが珍しくない昨今であるからして、うん、まあ、余裕で薄い本の範疇であるよ。

「幻想郷を舞台としたミステリ」という難解なテーマに、公募で集まっていただいた執筆陣に存分に腕を振るっていただき、読み応えのある本となりました。

ミステリ好きなあなたも、東方世界感好きなあなたも、本書を手に取っていただければきっとお気に入りの一話を見つけられることでしょう。見つけられなかったらあれだ、頭をかいて誤魔化すさぁ。

SS15作+漫画一作。表紙絵は天麩羅ショコラ安定のゆぬきうたさん。各員が織り成す疑惑に満ちた世界の概要を以下、軽く覗いてみて下さいな。

贋作『全て妖怪の仕業なのか』第二話「行者の密室」

浅木原忍 : (Rhythm Five)


「ある状況に対して謎が存在するとき、その謎は大別して、二種類に分類することができます。我々がすべきことは、まずそれを見極めることです」


道教の修行場・S廟の地下室で、荒行中の行者が首を切られた死体となって発見された。

現場には首も凶器もなく、唯一の出入口は見張られていた密室状態。この状況下、犯行を為しえるのは壁抜けの能力を持つ邪仙のみ

――だが、その邪仙にもアリバイが成立した。いったい、誰が行者を殺したのか? 

名探偵Qの推理が冴える!


インテリぶる魔法少女とハメたい巫女さん

阿吹 : (阿吹屋)


「そもそも博麗霊夢が強姦魔だなんて、初めの前提からおかしいだろう。誰だってそう思う。霊夢はなにもわるくない。現実を思い出せ、霊夢」


博麗霊夢は強姦魔である。博麗神社の巫女となるため、十年ぶりに幻想郷に帰ってきた。かつて博麗霊夢はこの山深き限界集落に住み、そして幻想郷を捨て都会へと高跳びしたのである。幻想郷に戻ってきた後も、博麗霊夢は強姦魔として少女たちを次々と無慈悲なお祓い棒で強姦していった。
そんな中、霧雨魔理沙は幻想郷中を駆け巡り、博麗霊夢による強姦事件をかき乱していく。一体何を望んでいるのか。
山奥の限界集落「幻想郷」で起こった、少女たちの推理と欲望の恋愛模様。

十六夜咲夜殺人事件

アン・シャーリー : (太田ユリ)


「信じられない。信じられない。だって私、ついさっきまで咲夜と喋ってたのよ。悲鳴があがる、その数秒前まで。話してて、ちょっと目を離した隙に、咲夜がバラバラになってたの!」


フランドール・スカーレット嬢の四九六回めの誕生日パーティーの日、幻想郷に季節外れの雪が降った。喜ぶ子ども、雪かきをする美鈴、泥酔する大人たち。やがてパーティーの真っ最中に十六夜咲夜の惨殺死体が発見される。ついさっきまで霊夢と話していた咲夜が、振り返ると見るも無残なバラバラ死体になっていたのだ。だがそれは悲劇の幕開けにすぎなかった......。血で血を洗うお笑い殺人事件が紅魔館の夜を赤く染める。酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞ、楽天が勝ったから酒が飲めるぞ......。


バナナは見ていた

鍵入たたら : (円七面鳥)


「それではお言葉に甘えて付き合ってもらいましょうか。叙述トリックという異端の詭計と、人間が自らに課した奇妙な枷についてのささやかな講義に」


「いったいどういうことだろう、とお燐は頭を悩ませていた」

――そんな書き出しから始まる原稿用紙を手に、お燐は困惑していた。さとり様いわく、これは犯人当ての問題編というやつらしい。叙述トリックってのが仕掛けられてるんだって。

でもそれっていったいどういうもの? そこでさとりが口を開いた。

「少し付き合ってもらいましょうか。叙述トリックと犯人当てにまつわるささやかな講義に」


ヘッド・ハンティング

がま口


「私の守る里でこれ以上の事件はもちろん、私刑も許すわけにはいかない。さぁ、聞き込みを始めてくれ」


慧音が守る人里で、謎の連続通り魔事件が発生した。被害者は有名な異変解決者を含む幻想郷の女性達。慧音率いる自警団が早速捜査に乗り出した。
だが巨大勢力の干渉により、人里の自治が揺らぐ。戒厳下の人里で次々と人々を襲う凶刃に、慧音は危険な賭けに出た。
そして姿の見えない犯人の、予想外な犯行動機が明らかになる――


コールドインフェルノ

仮面の男 : (La Mort Rouge)


 人間は悪意をもって様々な残酷をなすが、正しさは時に悪意よりも残酷となる。
 心の中に粛々と宿るそれは凍てつくように冷たく、炎よりも激しく全てを灼きつくすのだ。


 人里には昔から連続殺人鬼が跋扈しており、母親はその手にかかったのかもしれない。
 魔理沙によって博麗神社に持ち込まれた特大の爆弾は霊夢をかつてないほど悩ませることになった。霊夢は人里に生まれた人妖を始末して回る、いわば連続殺人鬼のようなものだが、魔理沙の母親は手にかけていない。だがそれを証し立てる方法がない。
 悩む霊夢を宥めすかして半ば強引に探偵役の立場を得たマミゾウは、事件の当事者の一人である森近霖之助を訪ねる。
 かつて霧雨の家に何が起きたのか。どうして魔理沙の母親は死ななければならなかったのか。
 霖之助は冷たく雪の降りしきる一夜、恐るべき惨劇が起きた日のことを語り始めるのだった。


尖塔月を穿つ

黒猫ルキヤ : (黒猫茶屋)


上白沢慧音には全て分かっていた。
犯人も、凶器も、その動機に至るまでの全てを。
けれど彼女は屈した。この前代未聞な脅迫に―――


人間と妖怪の親睦を深める為に開催されたお花見。
幹事として奔走する上白沢慧音だったが不覚にも酔い潰れてしまい、目覚めると花見は終わっていた。
最後まで指揮することが敵わず悔いる慧音であったが、彼女の目に飛び込んできたのは頭から血を流す主催者の姿だった。
捜査の末に「存在するはずのない凶器」の謎に到達した慧音であったが―――


吸血鬼を殺したのは誰?

シミヤ : (~狂堂~)


「あら、おはようレミィ。ようやくお目覚めね? じゃあ、早速ゲームを始めましょう」
「えーと、なんだったかしら......」
「あなたが言ったんじゃない。吸血鬼を殺したのは誰? ゲームよ」


レミリアの暇つぶしのためにパチュリーが用意したのは、被害者と探偵が同じという異色の推理ゲームだった。
殺される直前の記憶は吹き飛んでいるし、再生した身体に証拠が残るはずもない。かと思えば、容疑者たちはみんながみんな自分がやったと言い出したから、レミリアの頭の中は大混乱!
偽物の証言に騙されず、レミリアは自分を殺した犯人を見つけることが出来るのか?


今はもうおとなし

白衣 : (天麩羅ショコラ)


「いよいよ使うときが来たか......」
「蛮奇さん、時々自己陶酔しているというか、芝居がかった台詞を吐きますわよね」


 登場人物を紹介しようッ!

 まずは我らが赤蛮奇ッ!! 別段頭が良いわけじゃないから頭数で勝負する迷探偵だッ!
 続いてわかさぎ姫ッ!! 目の付け所が魚眼な助手、しかも思考がお姫様なので捜査の役には立たない雑魚だッ!
 今泉影狼ッ!! ヘタレお姉さんッ! できることはせいぜい相槌を打つことくらいなダメ狼、だがそれが良いッ!
 博麗霊夢!! 我らが博麗の巫女は今回主役じゃないから活躍しないッ!
 最後に小兎姫ッ!! 誰だとか言うな、事件大好き幻想郷のお巡りさん、だが何もしないッ!
 以上五名がノリと勢いで殺人事件に挑んだりするぞッ!! なお犯人はヤスではない。


首吊りの報酬、或いは不尽なる双子の謎

プラシーボ吹嘘 : (偽薬籠中之月)


見も知らぬ君に幸あれと、口に上(のぼ)せる勇敢さはなかった。せめて心中でのみ祈ることにする。少女の影が翼を広げ、何処かへ跳び去った後の水面には、解(ほぐ)れきった縄の繊維が漂い、緩々と流されてゆくのだった。


 捕物衆の四班といえば、うら姦しき少女達。酒屋の不敵な看板娘に、在里の職業魔法使い、鴉の翼の運び人。里人呼んで三人小町の行く手には、引く手あまたに謎掛けだらけ。邪法奸謀向こうに回し、可愛い顔して目に物見せる。多少の毒気はご愛敬。さて、今宵の一幕は過去より流れ尽き来た首吊りの始末。踏み外すべきの欠けたるは、とうに掻き薄れたる縁へ到れよう。口無き骸に報いる供犠の、果たして浮世にあるものか。彼の書にてどうぞ御覧じろ。


変奏曲「本陣殺人事件」

町田一軒家 : (多摩のENDはいつも町田市!)


「誰にも目撃されることなく華麗に密室から脱出した犯人が何故、そのような手間をかけたのか」


人里のとある屋敷で男の死体が発見される。しかし、殺人現場となった離れは密室状態で被害者以外誰もいなかった。そして離れの周辺には雪が降り積もっていたが犯人らしき足跡は残されていなかった。自警団と共に上白沢慧音は事件解決に向けて捜査を開始する。一方、第一発見者の藤原妹紅は自警団を欺くべく、行動を開始する。それぞれの思惑が交差しながら、捜査の末に明らかになった真相とは──。


鈴蘭畑に吹く風

銘宮 : (風切羽)


「現場が燃える密室だったことを忘れてない? 
メディスン以外の誰に被害者を毒殺できたのよ」


人里で大火事が発生し、人形屋「人形の松」の工房が全焼した。
工房内に取り残された少女が犠牲となる大惨事だったが、後日、少女の焼死体から猛毒が検出される。
燃え盛る炎の中の少女に、誰がどうやって毒を盛ったのか?
「人間には不可能な服毒」――この状況が、一匹の毒妖怪に疑いの目を向けさせた。


アガサクリスQの事件簿 ~丘の上屋敷の殺人~

めるめるめるめ : (天麩羅ショコラ)


「小鈴にも一緒にきて欲しかったから、私からお願いしたのです。名探偵には助手が付き物ですからね。さながらエルキュール・ポアロとアーサー・ヘイスティングズといったところかしら」


ふとした思いつきで探偵業を始めると言いだしたアガサクリスQこと阿求。早速舞い込んだ依頼は簡単な失せ物捜し。その調査のために丘の上のお屋敷と呼ばれる洋館を訪れた阿求と小鈴を待ち受けていたのは、不可解極まりない密室殺人だった。
果たしてアガサクリスQは、全ての謎を解き明かすことができるのか?


小兎姫捕物帳・第三幕『妖怪殺し』

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「小兎姫さんに言い当てて欲しいです。なぜ私が、彼を殺したのか」


幻想郷の人間の里で、ある妖怪が人間の少女に殺された。少女は妖怪退治屋ではなく、凶器も特別な武器ではない。殺された妖怪自体、悪事を働いたり暴れたりしていたわけではなかった。助手でもある学生と共にこの事件を担当することとなった小兎姫は、犯人の少女から挑戦とも取れる願いを受ける。「なぜ私が彼を殺したのか、言い当てて欲しい」と。

迷い路の魔法使い

S.D.


「普段は考えないようにしているあれこれが質感を伴って思い浮かぶと、無性に不安となる。私は実は死に瀕していて、これは現世から離れようとする自分が見ている、走馬灯のようなものなのではないかと」


私は何かを忘れている。だが、何を......?
見覚えのない建物の中で目覚めた彼女――霧雨魔理沙は、そこからの脱出を試みる。
ここはどこなのか。私は何故こんなところにいるのか。どうすれば抜け出すことができるのか。
戦慄の脱出ミステリ(もどき)。


フロムガリレオ

url : (DST)


「『時計は宇宙を内包しうる』。そう気づいた時計師たちはいまも、時計を宇宙で充たそうとしているのです」


咲夜は、鈴奈庵で懐中時計を発見してから奇妙な行動を取り始める。小鈴への恐喝、一週間の休暇申請、八雲紫を呼び出す張り紙。全ては、落とし主を探すこと目的だった。
誰が時計の所有者なのか? 何が咲夜をそうさせるのか? 発端は、レミリアと咲夜が出会う前に遡る──。
「時計の所有者は、あなたですね」
時計と宇宙。幻想郷でふたつの針が重なるとき、ついに答えが姿を現す。
幻想ミステリ「フロムガリレオ」堂々開幕。
この話に死者は出ません。


天麩羅ショコラ 第十四回博麗神社例大祭新刊告知
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